葦編三絶

塾の社会では、小学校の五年の後半になって、初めて歴史を始めます。
五年生の間は、基本的には日本の地理を勉強します。
さて、歴史は、スタートが遅い分、それまでにどれだけの知識を蓄積してあったかが勝負の分かれ目となります。
特に、入試の歴史では、順番でいったら、古代→飛鳥→天平・・・・江戸→明治→大正→昭和戦前→昭和戦後と、一番最後に習うあたりが得点の要となります。



息子を東大に入れた先生の話では、「葦編三絶にシクモノハナシ」とのことでした。
孔子四書五経の中の易を愛読して、本が閉じてある皮の紐が三回も磨り減って切れてしまったという故事が有名ですよね。
ご子息は、歴史に関しては、小学校の間に、マンガで読む日本の歴史全30巻を、文字通り100回どおりは読んだとのことでした。
(話半分としても50回ということですか!)



私は、この貴重なお話を聞いて家に帰ると、すぐに息子に言いました。
「日本の歴史を100回読むと、もれなく試験には合格するんだって」



幸運なことに、時代劇をこよなく愛する母の影響から、うちの子供はみな、日曜日の大河ドラマと、水戸黄門と、木曜時代劇と、そのとき歴史は動いた、は見なければならないことになっていましたから、日本の歴史それ自体にはかなりの免疫があったと思います。



うちの子供はとても100回は読んでおりませんが(せいぜい二回か三回だと思います・・・・・)、歴史の勉強が始まる前に、一通りの通史は知っておくと、全体の見通しがついていいと思います。
東大を狙っておられる方は是非100回通読にチャレンジしてみてください。



今からでも遅くはないです。今年のNHKの大河ドラマ篤姫」は、入試の範囲でいうと幕末から明治の初期という設定で、一番の得点源であります。大久保利通西郷隆盛島津斉彬・・・・幕末の歴史を動かしたオールスターが勢ぞろいしています。見て損はないと思います。