作文の季節

私の勤め先では、この時期に一年生から三年生まで全校揃って作文を書く単元に入ります。
2000文字の生活作文です。


くどいようですが、生徒に作文を書かせるのは、そりゃあ至難の業なんです。
なにより、鉛筆を動かして文字を書くこと自体が嫌な生徒もいるわけですから。
自分がワープロやパソコンを使ってみると、確かに直筆で原稿用紙を埋めていくことの煩わしさは実感します。
「やっぱりあの段落は、この段落の前にした方が良かった」
とか、
「ここには、いくつか会話を挟んだ方が文章が生き生きするだろうなぁ」
というようなことは、よくあることです。


私が子供のころから、実践していた作文・感想文の書き方は、とりあえず、矛盾していようと文が多少ねじれていようと、とにかく一回、書ける所まで書いてしまいます。2000文字に達しているときもあるし、全然足りないこともあります。
そしたら、その原稿用紙を段落や、まとまりごとに鋏でジョキジョキ切ってしまいます。そして、例えば、新たに会話を入れた文章をつくって、同じように鋏で切って挿入したい文章の後ろに入れます。
段落の順番を変えたりするのもカードのように簡単に入れたり出したりします。
そうこうしていると、話のつじつまが合わなくなってくるところも出てきます。そんなときには、いらなくなった段落を捨てて、また新たに書いた文章を挿入したりします。


そして、最後に、文字数を数えて、大体八掛けくらいになるようにすると、原稿用紙の五枚に収まります。


下手に生徒に限って、一発で清書しようと思っているので、ぜんぜん書けないんです。
学校では、作文の構成表を作ろう、と指導しています。実は、自分では、大まかなことは考えますが、緻密な構成表なんて書かないので、みんな一斉に構成表を書くやり方もどうかと思いますが・・・・でも、少なくともといきなり清書というよりは100倍いいと思います。


とある作文指導の記事を読んでいたら、 「イメージの火花を作ろう」と書いてありました。連想ゲームみたいなものを想像していただければいいと思います。もちろん図の中心には感動の中心が入ります。○○して初めて□▽に気づいた・・・という文章が中心なら、○○や□▽から派生することを片っ端から書いていきます。そして、それを線で結んでいって文章の鍵にするという意図なんでしょう。これも書く材料を増やすという意味では効果がありそうですね。


作文はいよいよ来週からです。