読書三昧

ここ数日は、家で読書三昧に浸るという最高に贅沢な時間を過ごしています。


子どもたちの読書離れが進んでいるという危惧は、実は今になって言われていることではなくて、私が小学生のころからずっと言われ続けてきました。
私は、読書は大好きなので、読書が苦痛だという人の気持ちが分からないのですが、勝手な想像をすると、きっとまだ「この一冊」に出会っていないのだと思います。


今は知りませんが、40年前、文部省(今の文科省)推薦の本が面白かったためしがありまりせん。
すっごい古くさい会話や、貧乏臭い話ばっかりだったという記憶があります。
特に、小学校の頃、夏休みの課題図書に指定されている物語は、父ちゃんが出稼ぎに行って、母親は病気だったり亡くなっていたりして、主人公は自然の中で一回り大きく成長するというのが定番でしたよね。
読む前から、気分が滅入るようなのが多かった〜。
今時の課題図書は、面白そうなのが多くていいですね。


高校のときに、国語の先生がカフカの「変身」を知らない高校生は恥ずかしいみたいなことを言っていたので、嫌々読んだことがあります。
はっきり言って、全然面白くなかったし、難しかったし、字が細かかったし、あんなに薄い本なのに最後まで読むのが苦痛で苦痛でたまらなかったことを覚えています。最初から最後まで一箇所も救いがない話、というのに出会った人生初の作品でした。


30年経って、たまたまCDを聞くチャンスがありました。(旅行の時にはドライブ中に物語のCDを聞いています。)
そしたら、話がみえるじゃあありませんか!
あのいやらしい毒虫の正体も分かりました!
さすが名作といわれて読み継がれている作品!
二度と読むことはないと思っていましたが、今度図書館で借りてきて読んでみようという気になりました。


というように、本当は面白い話でも、その時には受け入れられなかったり、理解できなかったりすることもあります。
こういうことが、たまにあるから、読書ってやめられません。