識字障害

昨日のNHKスペシャルでは、病の起源「識字障害」を取り上げていました。
このシリーズは、人間の病の起源を250万年前に遡って追跡しているもので、人類の進化が、ある種の病を引き起こしていることを教えています。


識字障害も、そんな人類の進化と関係が深い病だということでした。
テレビによると、日本では20人に一人の割合で識字障害を持つ人がいるらしいということでした。
識字障害とは、知能に遅れはなく、話すことも理路整然としているにも係わらず、文字を読むという能力だけが劣っていることを指します。


識字障害につ居て興味のある方は、また再放送がされると思いますので、是非ご覧下さい。



私がこの番組を興味深く見たのは、国語の授業で、順番に教科書を音読させるとき、「あれ?」と思った生徒が何人かいるからです。
この番組をみて、ひょっとして彼らは識字障害なのかも・・・・と感じました。
会話の受け答えは普通なんだけど、テストの出来が極端に悪い人っていうのは、その可能性があるような気がしました。
国語のテストの場合、英語とか数学とかとは異なり、たとえ授業中に上の空でいたとしても、最低限、テストの問題が読めたら、30点くらいは取れるんじゃないかと常々思っていました。
ところが、0〜10点という得点しか取れない人がクラスに数人はいます。ちゃんと会話は成立するし、特別国語力が劣っているとは思えないので、「やる気がないんだろうなぁ」という評価になっていたのです。



テレビで取り上げられていた識字障害の人で空間認識能力がものすごく高い人が紹介されていました。優れた建築士になっている人とか、化石発掘に超人的な能力を発揮している人など。
私は、極端に空間認識能力が弱い人なので、そんな超人的な能力を持っている人のことは無条件で尊敬してしまいました。
そんなかれらは、文字を読むのが極端に苦手だという障害を抱えているわけです。
200万年前なら、空間認識の優れた人がそのグループのリーダーになれていたかもしれない、というアメリカの科学者の言葉がありました。200万年前に生まれていたら、私は間違いなく「空間認識障害」というレッテルを貼られて辛い立場だったと思います。



識字障害については、なるべく早いうちにみつけて訓練してあげると障害がなくなるそうです。
今の世の中、もしも文字を読むのが苦手だったら、ものすごく不利で生きにくいよね。
20人に一人もの割合で存在する障害なら、もっと小学校くらいで本腰をいれて対応してもいいじゃないの?と、思いました。