気に入った

時々、生徒の中に文法的には正しいけれど、場面的には激しく間違った言葉遣いをする人がいて、驚かされます。
先日は、こんなことがありました。


中学三年生の国語の選択授業の時でした。
選択授業というのは、普段受け持っている生徒以外のクラスの生徒も入っています。私は、学年の三分の一のクラスを担当していますから、選択のクラスでもだいたいそんな割合になっています。


さて、私が授業の最中に、あるトピックスについて、あまり上品とはいえない内容の雑学を披露しましたら、生徒諸君の受けが良くて、一同爆笑でした。
その直後のことです。
一人の女子生徒が
「私、この先生、気に入った」
と、のたまったのです。
(あ、ありがとう。気に入っていただいて・・・・)


「私、○○先生の授業好き」とか
「私、○○先生のことが好き」という表現をしたものです。私が中学生のころは。
「私、この先生、気に入った」
とは言わないんじゃないの?
「気に入る」は、明らかに上から目線の発想ですよね?
「私、この先生、気にいんな〜い」と言われなかっただけマシと思うべきなんでしょうかねぇ。
こういう言葉遣いの訂正って、国語教師の仕事なんでしょうか?



実を言うと、前の勤務先の中学では、こんな会話は日常でしたから、慣れすぎて気にも留まらなかったのですが、「○○市の学習院」といわれる今の務め先では、どちらかといえばマイナーなので、ちょっと目立ちます。