蒼穹の昴

浅田次郎さんの「蒼穹の昴」を読み終えました。
全四冊で読み応え十分です。


中国清王朝の終末期、光緒帝と、若手の官僚らによる100日間の変革と、その失敗が描かれています。
登場人物の主役である宦官の李春雲と、主席で科挙試験に合格した梁文秀は、架空の人物ですが、西大后をはじめ、李鴻章袁世凱・康有為・・・清王朝重臣や皇族には実在した人物の名前が登場しています。



歴史を全く知らないという人でも十分楽しめる内容です。



映画「ラスト・エンペラー」などで取り上げられる最後の皇帝や、極悪非道の傾城として扱われる西大后については、しばしば耳にするチャンスもありますが、その一代前の光緒帝についてはあまり知られていないですよね。
実は、光緒帝の時代に、日本の明治維新のような政変が画策され、100日間は光緒帝の親政が行われていたんですね〜。知りませんでした。



梁文秀について、架空の人物ですが、グーグルで検索したところ、梁文秀のモデルとなった人物がいたそうです。
詳しく知りたい方は、「蒼穹の昴」「登場人物」で検索してみてください。すごく詳しい解説がついています。


早く結末が知りたいという気持ちと、読み終えてしまうのが怖い、という気持ちがせめぎあった、とっても面白い本でした。