紋きり

この間、本屋さんで立ち読みして発見しました。
今、静かに「紋きり」がブームになっていたのですね。知らなかった〜



「紋きりの口上」というと、型にはまった面白みのない古臭い挨拶という意味で使われていますよね。
その紋きり口上の語源が切り紙の紋きりだったのだそうです。
誰が切っても型紙通りのパターンになるからです。



昔、小学校に上がる前くらいのころ、折り紙を四つか六っつに折って、好きなように鋏をいれて、広げると雪の結晶様のパターンができるのを教えてもらったときには、魔法でも使っているような気がしたものです。
しばらく、そういう素朴な紙細工から離れておりましたが、改めて「紋きり」の本を見てみると、
「これって芸術じゃん」
という気がしてなりません。
特に、江戸時代後期から明治時代に流行ったようですが、古い図柄は特に新鮮に映ります。



紋きりではないですが、アメリカにすんでいたころ、小学校の読本の中に、アメリカの星条旗を作った女性の話が載っていました。
今は、13本の紅白と50の☆が並ぶあれを「星条旗」と思っていますが、当然のことながら、初めからあのパターンだったわけではありません。
13のストライプと星というのは基本ですが、星が丸く並んでいたり、いろんなバージョンを経て今に至った経緯が物語りとイラストで描かれていました。
ストライプの方は問題ないのですが、星は、初めは六つの頂点がある星(今のイスラエルの星型みたいなもの)
だったのですが、ある女性が、
「六っつの頂点の星は、パッチワークの布を切るのに手がかかる。五つの頂点の星なら、こういう風に布を折れば、一回鋏を入れるだけで出来上がるので、簡単だ」
といったそうです。


大量生産が必要に迫られていたので、当時の大統領が直ちに五つ頂点の星のパターンを採用してたのだそうです。
アメリカの教科書か何かで読んだので、本当の話だと思います。
ほんの後ろには、五つ頂点の星の折り方が載っていて、息子A・Bともに喜んで作った記憶があります。
昔の人の知恵ってすごいね。


話がそれましたが、「紋きり」パターンにも昔の人の知恵が一杯詰まっていて、こういう折方をして、ここに鋏を入れると、こんなデザインになるんだ〜、というのがたくさんありました。
今度本屋に行ったら買ってこようと思います。