全員着席

新しい学校での授業が始まりました。
マンモス校で、町の中心地にある中学校ということで、以前、芳しくないウワサがあったりして、ドキドキしていきました。
私は、去年と一昨年に引き続き三年生を担当させてもらいます。



初日の教室に一歩足を踏み入れて、色々心配したのが杞憂だったかも、と直感しました。
なにしろ、授業の始業までに一分以上はあるというのに、全員着席しているのですから。
廊下から、三年生の先生方がその様子をじっとみていて(早くしろよ〜との注意もなしです)、自然にザワザワが収まっていき、一分前に着席したときには静かになっているという塩梅です。



凄くないですか?



午後からは今年度の選択授業のガイダンスが行われるということで、私も参加してきました。
体育館に三年生が入場して、静かに列になって、着席しています。
もちろんザワザワなし。
最初にマイクを持ったのは、生活指導らしい若手の男性教員で、いきなり女子生徒を膝立ちさせて、スカート丈のチェックから始まりました。
名札・ボタンの留め・ワイシャツの裾などの項目を一人ひとり担任がチェックしていきます。
「身だしなみのチェックは、これかにもずっとしつこく続けていきます。」
との宣戦布告ともとれるような言葉を残して、本題の選択授業のガイダンスに入っていきました。



何も知らない方は、これを聞いても
「そんなん、あったりまえじゃないの?」
と思うでしょう?
いいえ、それは現場を見たことがない人の感想だと思います。
大抵どの学校でも、学年でも、クラスでも、「授業前着席をしよう」という目標は掲げられています。でも、それを徹底させていた学校も学年も見たことなかった。



たった二つの事柄からも、ここの中学の先生かだが、どんだけしっかりと、生徒達を躾けてきたかがよっく判ります。
中学に入学したときには、間違いなく猿か宇宙人の状態だったと思います。
それを、よくぞ二年間でここまでに・・・・と思うと、その努力に頭が下がります。