人はスピーチするのが好き

昨日は、前の勤め先の中学の歓送迎会がありました。
私は送別される人として出席してきました。


出て行くほうの人数は総勢10人いたのだそうですが、欠席されたり時間に遅れたりして、結局は半分の五人が挨拶をしました。
私のような非常勤のものも、前に立ってスピーチする機会が与えられておりました。



先生方のスピーチを聞いていて実感しました。
かねがね、「私はスピーチが人前でスピーチするのが苦手で、何をしゃべったらいいかわかりません」とか「人前だとあがってしまって・・・」などとおっしゃる方は、本心ではないと思っていました。
なぜなら、そうおっしゃる方に限って話が長いという経験を何度かしているから。



昨日はまた、「人はスピーチをするのがすき」という私の確信が深まりました。



一番手に、ある先生がスピーチをされたんだけど、その方は、普段からとてもおとなしくて、静かなたたずまい、ひかえめなキャラクターの方。
その方が職員室で何かを話している姿を見たことが無いというくらい物静かなのです。
開口一番、年長者らしく、このような会を盛大に開催していただいてありがとうございますという謝辞からはじまり、そのあとに、去りゆく中学校での三年間の経験がつぶさに報告されていったのです。
私は、自分の経験から、普段は無口でおとなしいと思われている人に限ってスピーチが長いと確信していたので、密かに時計で測っていました。約15分でした。


一年目は・・・・から始まり、二年目は・・・三年目は・・・・と三年で終わったので良かったけれど、もしも10年も勤めていたら、と思うとちょっと怖いです。



人は、基本的に自分のことを話すのが好きだと、たいていの本(お付き合いの仕方とか、スピーチの仕方などのハウトゥー本のこと)に書かれています。
もしも、本当に自分は話ベタで話すのがどうしても嫌いだというのなら、聞き役に徹しなさいとも書かれています。
世の中のほとんどの人は自分のことを話したくてウズウズしているのに、それを聞いてあげるあなたは、ものすごく希少価値の高い存在なんですと、大抵の本(前出のハウトゥー本)に出ています。
人は見かけによりません。
物静かそうにみえても、おしゃべりな人と同様に、自分のことはやっぱり、しゃべりたいのです。