テストに出るところ

今、三年生の文法で「助詞」「助動詞」を教えています。


文法なんて、九九と同じで、いくつか覚えてしまえば、絶対に点数が取れるところだと思うのですが・・・・
第一、私たちは日常的に日本語を使っているわけだから、
   私(の)本を返して。・・・・ 連体修飾の働きをする
   花(の)咲く時期がずれる。・・主語を表す
   話す(の)は苦手だ。・・・・・体言のかわりをする
   生きる(の)死ぬ(の)と物騒だ。・並立
に出てくる(の)の働きが違うことくらいはわかりますよね。


そこで、テスト前にやっておくべきことは、上のような問題じゃなくて、付属語の問題の定番中の定番、「品詞の識別のコツさえおさえればいいんだよ」と、ほとんど塾の先生のように得点に結びつく覚え方を伝授しています。


信じられないことに、初っ端から「テストとは縁が無い」というか投げている人たちは、ここが絶対にテストに出る問題です、と言って、識別のコツを黒板に板書しても、ノートを取る気配すらないのです。
さすがに、私から「○○さん、これは写そうね」と声を掛けられると、ハッと我に返ってノートをとりだします。しかし、すでに黒板にはいくつかコツが書いてある状態で、その分量に自分のが書き写すスピードが追いつけなくなっていると気付くと、もう投げ出して自分の世界に入ってしまうんです・・・・


こちらとしては、とっても歯がゆい気持ちになりますが、彼らにしてみれば、「焼け石に水」だとでも思っているのか。
「今さら何か覚えて、何か役に立つかあ」という気持ちなんでしょう。



確かに、私が「で」の識別のコツとして
「接続助詞の場合は、『で』の上が用言で、格助詞と断定の助動詞の場合は名詞になっているから、接続助詞を見判るコツは『で』の上を見れば一発で識別できるよね」
と説明したとしても、自分の世界にいる人には、名詞と用言の区別が分からないんだから、無用の「コツ」なのかも知れませんね。
ただ、そういう生徒に、一から「名詞とは・・・」と教えだすのも時間的に無理なんですよね。
もちろん、一番最初の説明の時には、
「万が一のために確認しますが、用言とは・・・名詞とは・・・」から話したんですが。



無力感を感じます。
前に、英語の先生に話したら、英語の場合は、この手の悩みがもっと深刻で悩ましさも格別だと言っておられました。
そうかもしれません。