お気に入りの場所

本当に過ごしやすい気候となりました。
夏の間随分サボった草木の手入れでしたが、ここに至ってやっと思い腰をあげて、剪定や雑草ぬきや、球根を植えるなどの作業をやりました。


それにしても蚊は子孫繁栄のためにがんばってます。
ひょろひょろしながら、ちゃっかり血を吸いに人間の周りを飛び回っています。


今日は、さつきの木の剪定をしました。
本当は、この時期に剪定というのは時期が遅いのですが、あまりにも野放図に枝が伸びているので、来春には花が付かないかも・・・懸念しつつもばっさりはハサミをいれました。


その時です。アレを見たのは。


さつきの枝に、薔薇の枯葉が数枚引っかかり、その上にくもの巣がかかっているスポットを発見しました。
こういうのは取り除いておかないと、虫が湧いたり風通しが悪くなったりして病気が出たりしてしまいます。
ガサガサと手を突っ込んでつかもうとした瞬間、私の本能が何か異常を発見した、というサインをよこしてきました。
人間だって動物の中の一種類。動物的な勘は侮ってはいけません。
本能が、黄色信号を出しているので、思わず手を引っ込めて、その茶色い塊の場所をよっく観察してみると・・・・


『もずのはやにえ』でしょうか、トカゲの尻尾らしきものがだらりと垂れ下がっているのが見えます。
「ぎゃっ」
『はやにえ』にしては、なんか乾燥していないというか、生々しいというか、なんというか・・・私の本能が「おかしいぞ」と信号を送っています。
一人でそれを取り除く勇気がなくて、息子Aに見てもらうことにしました。


息子Aが言うには、
「こいつは生きている」
「え゛ー、ってことは、枝に刺された状態で、まだ生きているってことかい」
私、そういうエグイのはちょっと苦手なんですけど・・・・
「そうじゃなくて、普通に生きてるみたいだ」
「え゛ー、でも動かないじゃん」
「これは冬眠なんじゃないか」
「もう冬眠?しかも木の枝の上で?」
「あ〜、きっとここは、こいつのお気に入りの昼寝の場所なんだ」
そういって、息子Aがつんつんとトカゲをつつくと、モゾっとシッポが動きました。
「ぎゃっ」(私の悲鳴です)
トカゲは、いかにも低血圧の人の寝起きです、という感じののろのろとした動作で『お気に入り』の場所から抜け出すと、よたよたと枝を伝って20センチほど移動しました。
丸々と太ったかなり大きなサイズのトカゲでした。


お気に入りの場所、気の毒ですがきれいに掃除させていただきました。