松浦弥太郎さんのこと

暮らしの手帳の新しい(・・といっても、随分と時が経つようですが・・・)編集長さんになったのが、松浦弥太郎さんです。

年齢的にも私ナンチャッテと近いものがあって、なんとなく親近感も湧きます。
私は、新しい暮らしの手帳になってからのほうが、内容も今の時代にあっているような気がします。
やはり昔のやり方を踏襲していたら新しい読者はつきにくいと思うのです。


図書館の随筆コーナーで、松浦弥太郎さんの名前を見つけたので、その中から一冊だけ借りてきました。
『今日もていねいに』という題名です。


人との付き合い方、お金の使い方、仕事との向き合い方、食事のこと、消費の仕方・・など。多くのことは、すでに賢人や達人によって述べられているようなことなんだけど、なんかやけに素直に耳に入ってきました。
やはり、丁度同じ時代を生きている同年代というのが、素直に聞ける大きな要素なのかも。
時代が違うと、
「そりや、今から20年も前に生きてりゃ、そういうこともあったでしょうよ」
みたいな気持ちで読んでしまいがちです。


実は今、一つ懸案があって、本当は全ての人に
「これこれこういうことがあって、自分としてはこういうつもりで、それが相手に伝わっていなくて・・・」
と言って回りたいくらいの気持ちになることがあります。
自分としては、「青天の霹靂」とはこういうことを言うんだな、いつか例文で使ってやりたい、というくらいの気持ち。


でも、このエッセイを読んで、ちょっと考えが変わりました。



今、「徒然草」も読んでいるところです。
これはこれでまた、曇った目が洗われるような気持ちで読んでいます。
もともとは久々に古典を読み返してみようと思ったときに、息子Aが、もう使わないから、といってくれたテキストなんですけど。
そういえば、高校時代は、こんなにいい話とは知らずに(よさがわからずに)、内容ではなくて文法ばかり追っていたなあ。
たとえば、「〜けむ」があるってことは、過去の推量だから、過去らしく訳さにゃいかん、とか、そんなことばっかりやってた気がする。


なんか、ここんとこ、いい話を読んで、ちょっと救われています。