美しいキモノ

最近、気が向くと借りてくる雑誌に『美しいキモノ』があります。

よく和装は日本人の体型に合った民族衣装だといわれます。
それぞれの民族衣装は、そこの民族が一番似合うように出来ている・・・と私も単純に信じていました。
だからこそ、高い代金を払って、数回しかきない振袖や留袖を買ったり、嫁入り道具にしたりするんですよね。
「高いけれど、いつまでも着られるし、着物ならどんな場面にも安心して着て出て行けるから。」
「やっぱりいざという時の決めの装いはキモノよね」
「和装は日本人が一番美しく見えるものよね」


半分は当っていますよね。
柄行はともかくとして、デザインに変更はありませんから。
でも、『美しいキモノ』を見ていて悟ったことがあります。
洋服の似合う人は、着物姿もやっぱり似合うということ。
洋服の似合わない人は、着物姿もやっぱり似合わないんですね。

「私は、太っていて、なかなか似合うドレスがないから、キモノを着てています」
と聞くと、「ドレス姿は似合わないけれど、着物姿はサマになる」と入っているように聞こえませんか?
でも、違いました。
正面から見た幅と横から見た幅が同じくらいに太った人が、いくらお高いキモノを着ていても、やっぱり「ただの太ったオバサン」であって、「美しい太ったオバサン」にはなっていませんでした。

上背もあり、顔が小さく、細身の女優さんやプロのモデルさんが着るキモノと、一般読者が着るキモノは全くの別物にしか見えない!
顔が大きくて、背の低い一般的な日本人(悲しいことに、ナンチャッテもここに入ります・・・・)は、キモノを着たからといって、洋服を着ていた時より「よく見える」ってことはないんだなぁ。


ここのところ、続けて三〜四回『美しいキモノ』を借りてきて、認めたくないけれど、そういう事実を認識してしまいました。
悲しいっす。