脳にいいことだけをやりなさい

そうはいわれてもねえ・・・
と、思わず溜息をついてしまいました。


マーシー・シャイモフ氏著・茂木健一郎氏訳で、本の帯には60万部突破で、全米№1ベストセラーと書いてあります。
勤め先の高校の図書室で見つけてきました。


いかにもアメリカ人の好みそうな内容でした。
もちろんいくつかは参考になったし、こんな風になれたら、確かにハッピーになるよね〜と思えるものばかりでした。


でも・・・・凡人代表の私としては、眉間を開いてばかりの生活なんて、想像も出来ないのですが。
「いつもシアワセな人」でいたいのは万国共通の願いでしょう。
自分が変えられないことをくよくよ悩んでも仕方がない、これも真実でしょう。
例えば、渋滞に巻き込まれて、イライラする人と、音楽を聴いてリラックスする人の違いが書いて有りました。
でも、この例っておかしくないかい?
イライラしているひとは、この後で、仕事の浮沈を掛けた大仕事が待っていてたかもしれません。
リラックスしている人は、この前に彼女との初デートがうまくいってルンルンなのかもしれません・・・よね。
確かに、イライラしても渋滞が解除するわけじゃ無し、いらいらするだけ無駄といわれたらそれまでですが、とにかく、この例はおかしいっす。


自分は変われるが人は変わらないというのもありました。洋の東西をとわず、ユニバーサルな格言なのですね。日本では寂聴さんあたりが毎回説教の中に使うお言葉です。
そりゃあ他人には通用するかもしれませんが、自分の子どもには通用しません。
うちの息子だけかもしれませんが、そんなもん、優しくしたら(甘くしたら)それだけだらだらと際限なくタガが緩んでいきます。
私の場合は、日常中で一番のストレスって、職場の同僚に対するストレスとか友人間の人間関係のストレスなんかじゃなくて、最も身近な存在の息子だったりするのです。


毎朝繰り返される朝のバトルといったら。
慌ただしい食事〜時間ぎりぎりまでかかる身支度〜歯は磨いたのか、携帯電話は持ったのか、今日は何時に帰ってくるのか、あと二分で出発だよ、傘はどこへやったの・・・・・・・
私は、彼より三十分前に起きて、雨戸を開けて、新聞を取り込み、弁当と朝食を作り、洗濯機を回し、コーヒーを入れて息子の支度が済むのを待っています。
これ以上、私がどのように変わったら、息子とバトルしないで気持ちのよい朝が迎えられるのでしょうか?


脳にいいことだけをやっていたら、我が家の場合、たちまち日常生活は立ち行かなくなるのですが、どうでしょうか?