あと一週間で二学期終了

お蔭様で、高校非常勤講師初年度は、本当に良い生徒に恵まれて、こういっちゃあなんですが、中学で非常勤講師をしていたときとは比べ物にならない平安な一年を過ごすことができました。


実は、中学の非常勤講師をしていた最後の数年間は、落ち着いた三年生を担当させてもらっていたので、彼らには全然不満はありません。むしろ、イマドキの日本に、こんなに純粋な子がいるんだね・・・・と関心していたくらいです。
ただ、中学というところは、何かしら毎日、ちょっとした事件が起きる場所なのです。
20歳くらいのプーの卒業生がふらっと母校に訪れて生徒にちょっかい出したり、近所の住民の方から苦情の電話がかかってきていたり、火災報知機が鳴ったり、窓ガラスが二日に一枚のペースで割れたり、他学年で事件が起きたり・・・・・
非常勤の私には、これらの事案に対しては、何もする必要もなかったのですが、その度に職員室に緊張が走る。
先生方が慌ただしく駆け出してゆく姿を毎日目にするわけですよ。
そういう意味で、常に臨戦態勢だったとでもいえましょうか。


高校の職員室には、そういう緊張感が無いのです。
ゆっくりお茶も飲めるし、クーラーはがんがん冷えだったし、暖房も
適温です(熱風がかなり直撃ですが・・・・)。
生徒はせいぜい髪が長いから切れと生活指導の先生に注意されるくらい。スカートも適切な長さだし、髪の毛もツヤツヤで染めたりパーマかけたりしてないし、ぴろぴろのスリッパを履いている生徒も無いし、下げパンしている男子生徒も見かけません。
この間、私の授業中に携帯電話が鳴るというハプニングが起こったものの(初めてのことです)、その女子生徒(成績優秀。しかもすんごい真面目な子です)は、跳ね上がるようにして鞄をまさぐり、「すみませんでした」を連発し、心から悪そうに私とクラスメイトに謝り、直ちに電源を切るという具合です。
こんないたいけな生徒に「あとで生活指導の先生のところに行くように」なんてとてもいえません。
「以後、電源を切ることを忘れないようにしてください」
と言って平和裏にことが収まりました。


こんなに良い生徒たちばかりの学校なんて、聞いたことあります?
すべての高校がこんなに恵まれているとは思えませんが、少なくとも、高校生は中学生よりも大人なんです。
言葉で、お互いの意思疎通が可能になって来るのです。


二学期も、あと一週間で終わります。
一月期末に「夏休みまで、あと、一週間しかないんだ・・・」
と感じたように、今も「冬休みまで、あと、一週間しかないんだ・・・」
と、心から惜しむ気持ちが湧きあがってきます。
今学期も真面目に授業を聞いてくれて、「ありがとう」でした。