不思議な生徒

いよいよ夏休みの課題未提出者のへの追跡がスタートする時期となりました。
宿題の提出の仕方にもクラスのカラーというものがあって、早々と文句なしに初日に全員提出してしまう(全ての教科で!)クラスと、全員提出までには数日かかるクラスとがあります。


ところで不思議な生徒がいます。
実は昨日、その生徒に
「先生、困ったことがあります。実は、国語の教材一式、国語の教科書をはじめ、夏の課題のプリントやワークブック
数冊、国語関係の教材が一切合財消えてしまったのです」
と訴えてきたのです。
時々、こういう生徒はいます。
「先生。国語の漢字練習帳をなくしてしまいました〜」
とか
「プリントを一枚なくしてしまいました」
とかいう生徒。
きっと、自宅の勉強机の何処かか、ファイルのその他雑多なプリントの中に紛れているのでしょうが、探す気力もなくて、紛失したということになってしまうのでしょうが。
そういう生徒には、プリントの場合は、余分に刷ったものを恩着せがましく渡す。ワークブックの場合は、再び購入してもらう、という対応をしています。


でも、『国語の教材一式を紛失』するという生徒は始めてでした。私も、どう対応してよいかわからず、国語科の同僚に相談すると、思いがけない返事を聞きました。
「ああ〜、あの生徒ね。あの子は恐らく夏休みの国語の課題がやれていなくて、そんなことを言ってきているんだと思います。実は、それが、あの子の常套手段なの。以前に、英語と数学でも同じことをやっているんですよ」
ちょっと待ってよ。
教科書から一式紛失したとなって、新たに購入しなおすとなったら、結構な出費じゃないですか?そんなもったいないことをするかな〜?


「国語の宿題だけを失くしたというより、教科書を含めて一式失くしたというほうが、信憑性が高まるから、そういう風に言っているんだと思います」
だそうです。
(私からすると、むしろ信憑性が低まると思うんですけど・・・・)


どちらの証言も俄かには信じられない気持ちです。
だって、いずれにしても、注文したワークブックが届き次第、夏休みの課題の部分はやることになるって分かっているわけで、遅かれ早かれやることには間違いないわけでしょ?
しかも、数学や英語でも同じことをやっているのであれば、すでに経験済みなわけじゃない?


もしも、本当に、国語の教材一式を紛失したというのであれば、一体どういう状況で4冊の教材を失くしてしまったのか?


すごい謎です。