高校野球予選

夏の全国高校野球の予選が始まっています。まだ学校が終わっていないので、土日祝日に試合をこなしています。
地元の高校が対戦する試合は、地元のケーブルテレビが中継してくれるので、ありがたいです。涼しい部屋で、ソファーにもたれてゆったり観戦できますから。
私の勤め先の高校が、この三連休に二試合の試合をこなしました。


テレビの画面に映る高校球児は、全員凛々しい!
私は去年二年生を担当していたので、現在高校三年生になっています。教え子が、たとえ地区大会だったにせよ、うちの高校の代表としてゲームに参加し、しかもナイスプレイなんか見せてくれたりすると、まるでわが息子のことであるかのように嬉しい気持ちになります。
「あの子、授業中でみせる表情は、常にうつろで、爬虫類の目のように瞼の下にもう一枚膜があるんじゃないかと思うほど、どよよんとしていたわ。それが何よ?今日の表情は。球筋を見極める鋭い視線はプロ野球の選手のそれと、全然変らないじゃない」
名前を聞くまでは、あの子と同一人物だとは思えないくらいの変貌ぶりでした。ちょっとシャイで、蚊の鳴くような小さな声で答えてくれたあの子が、ピッカピカに輝いて、しかも解説者からお褒めの言葉をもらうようなナイスプレイをしていました。
「そうか、彼は、朝から猛練習していたんだから、授業中くらいは休息取らないと体がもたなかったのね」
と、今なら分かります。


今年の担当の一年生も、スタンドで渾身の応援をしていました。
太鼓の音にあわせて、メガホンを振りあげ、振り回し、片足立ちでダンスをする・・・ダンタタッタ、ダンタタッタ、トットトットトトトト、ダンタタッタ、ダンタタッタ、トットトットトトトト・・・
あの子達も授業中は、目が虚ろ組の方々だけど、なんか、あんなに力いっぱい踊ってる姿を見せられちゃあ、今度の授業から、無下に叱りにくくなってしまいました。