秋のナンチャッテ屋

前にも触れましたが、九月の終わりごろに神社で秋の大祭が執り行われました。このあたりではちょっと有名な手筒花火を奉納する、火封じの祭事です。夕方から夜にかけてのお祭りです。


ナンチャッテ屋の前の道には、久しぶりにかなりの賑わいがありました。この日のためにスポットライトで店内を煌々と照らし出したのが功を奏して、日没後は、店内の明るさが一際人目を引いたと思います。前を通る人々は一様に店を覗き込んでいってくれましたから。
ただ、まるで「規制線」か「結界」が張ってあるかのように、店内にまで足を踏み入れてくださるお客さんがとっても少ないのです。


その「結界」を取り除くべく、お客さんの目線で、徹底的にナンチャッテ屋を解剖してみました。
実は、息子Bや、友人、同僚から頂いたアドバイスの中にもヒントは隠れていました。
①・・店の入り口が狭かったり、出入り口が一つしかないような所には、怖くて絶対に入らない。また、店内の奥まで見わたせない店には入りたくない。
②・・埃が被ったり、包みが日に焼けたりしたような商品があるような所には行きたくない。
③・・種類の違う商品が重ねてあるような店では買物をする気にならない。
④・・商品の陳列棚が高いと、圧迫感がある。
⑤・・店の正面奥には、お客さんに「わ〜っ、何が展示してあるんだろう?」と思わせるような、目を引く展示物があると、気になって中まで入ってしまう。
⑥・・他のお客さんが入っていると、とても入りやすい。
⑦・・陳列スペースが狭いと、ゆっくり見られない。
⑧・・匂い(コーヒーとかお茶とか)や音(環境音楽とか、落ち着く音楽)、光など、単なる視覚以外の感覚が駆使された店には、ついつい入りたくなる。
⑨・・季節を先取りして、季節感を演出し、店の前を通るお客さんの注意をひきつける。また、商品を使って、「こんな使い方も出来ます」というデモンストレーション展示があると目を引く。

ナンチャッテ屋の店の面積から考えると、ゆったりしたスペースをとるのは難しいのが現状ですが、少なくとも、魅力の無い商品を間引きするなどして、展示する商品の数を減らしての展示のスペースを広げることは出来ます。
また、季節を先取りして演出するくらいのことなら出来ます。


というわけで、現在のナンチャッテ屋は、秋真っ盛り。
道に面したショーウインドーには、信楽焼の傘立てに、溢れるような紅葉の枝物が飾ってあります。残念ながらフェイクですが。店内のあちこちも秋色一色です。
商品も只今「厳選」の方向で選別中です。


近々写真もアップします。お楽しみに。