フォーカルポイント

自分の手で店のディスプレイを手掛けるようになって、ナンチャッテはお買い物をする時にも、「店主の眼」を意識するようになりました。
どんなふうに商品をディスプレイしているのか、どんなレイアウトにしてあるのか、季節の先取り感はどれくらいから先取りするのか、店の入りやすさはどうか、店の照明はどうなっているのか、お客さんが歩く空間はどれくらいとっているのか、店員はどんな距離感にいるとお客さんは安心して商品が手に取れるのか・・・をいちいちチェックするようになりました。


また、ビジネス本とでもいいましょうか、『成功するお店のディスプレイ』とか『ポップの書き方』などといった本にも目を通するようになりました。
成功するお店は、やっぱり成功するように努力しているんだなぁ・・・そうでないお店は、努力が足りないか、努力のベクトルが違う方向だったんだなぁと、とつくづく反省です。


昨日は、ナンチャッテ屋を少しだけ「お正月バージョン」に衣替えてきました。
クリスマスとお正月は、実質一週間のタイムラグしかないわけで、どのタイミングでクリスマスを切って、お正月にシフトするかは悩みどころです。
うちのような「和物」のお店は、本当はクリスマスより、お正月のほうが得意とする分野なんだけど、街の雰囲気も人の気分もクリスマスの時期に、お正月一色にするには、ちょっと勇気がいります。
で、妹と相談の上、店の奥からお正月色を出していこうということにしました。


昨日は、店の一番奥の棚の一角に、来年の干支「午」を展示しました。
運よく、来年の干支は真っ白な釉薬がかかったものなので、店の奥の棚の上でひときわ目立ってくれました。
実は店の入り口から見える、店の一番奥のポイントのことを「フォーカルポイント」というのだそうです。そこは、「マグネット効果」といって、お客さんの眼を一番ひきつけるポイントなんだそうです。
「わ〜、なにか面白そうなものがあるわ」
と思ったお客さんが、「何だろう・・・見てみたいなあ」、と思って自然に店の奥まで入ってくるのだそうです。

ナンチャッテ屋は、100年もの間、そんな大事なフォーカルポイントに、信楽焼きのツボだの、花器だの、茶色いような黒いような、まったく人目に触れない商品が展示され続けていたわけです。
あとは、照明の力も影響力大!
ここにピンポイントで照明が当たると、絶対に目立つと思うのですが。
配線やら、費用やらの関係上、今少し検討が必要です。

今回の、「純白の干支」に、お客さんの眼を引く力があるかどうか?
また、ご報告いたします。