断ることも大切だ

早くもフルタイムで働くようになって、二か月が過ぎました。
教師稼業にも、少しずつ慣れてきて、それなりに楽しい日々を送れるようにってきました。
で、ここで一つ、会得したことがあります。


ナンチャッテは若かりし頃、某企業に勤めていた経験があって、どうしても企業人のイメージしかわかなかったんだけど、教員と一般企業人とでは、すごく大きな違いがあることに気が付きました。
それは、同僚が、文字通りの同僚だということです。


企業では、新入社員の一兵卒へ指示を出すのは、一つ位の高い「係長」という役のついた人で、新入社員は、その指示に従い、結果を報告してミッションが終わるというのが一般的なんじゃないかな。
ところが、学校というところは、同僚は同僚であって、明確な命令系統があるわけではありません。
一応、運営委員会というトップ組織はありますが、それ以下は、どうやら「同僚」みたいなのです。



ナンチャッテは、てっきり上からの指示には従わなくちゃいけないと勘違いしてしまってしたのです。
で、二か月で悟りました。
うっかり、なんでも「はい、はい」と返事をしていると、大変なことになってしまうということです。


ナンチャッテは、今、とある部活動の第二顧問をしています。
ところが、この部の第一顧問という人が、一度も部活動の現場に顔を見せないのですよ。
この部活動は、外部コーチのボランティアによって活動が成立しているんだけど、全くの任せっきり状態なのです。
ナンチャッテは、外部コーチから、
「毎日とは言わないが、一週間に一度くらいは顔を出してくれるとありがたい」といわれて、なるべく顔を出すようにしています。
「ここの第一顧問は、どうなってるんだ」
とコーチから言われた時、
「さあ・・・・忙しそうです」
と答えました。
いつも職員室で居眠りしてます、とは言えないでしょう。


三年生の卒業アルバムの撮影が近々予定されているんだけど、まったく連絡するらしい気配もないので、今日は心配になったナンチャッテが、三年生に連絡した方がいいのでは?と聞いてしまった私が馬鹿だった!結局その仕事を頼まれてしまったのです。
これも、本当なら私の仕事じゃないでしょ!


それで、今日は、白黒はっきりさせなきゃと、
「コーチが、第一顧問にコートに顔を出すようにと言っておられました」
と、伝えておきました。これで、少しはこの人も第一顧問としての自覚が湧くでしょう。
本来なら、四月にはっきり言うべきことでした。妙に遠慮してしまったナンチャッテでした。気が付くのが遅すぎた!
二か月目にして、新生ナンチャッテに生まれ変わって、言うべきことは言い、断るべきは断ることが、教師としての務めだと、はっきり自覚したのでした。