対義語・類義語・多義語

足の裏がかゆいのに、公衆の面前であるために、靴が脱げない。仕方がないので、靴の上から掻いている。
こんな経験ありませんか?

じれったくて、早くこの状況から脱したいが、しかしながら、無下にこういう状況を憎んでいるというわけでもない、という二重構造の気持ち。

テレビで茂木健一郎氏の脳の「アハ体験」の話を聞いたとき、何となく頭に浮かんだのが、革靴の上から足の裏を掻いている姿なのです。

話が見えない?
そうですよね。すみません。



実は今日、授業で「類義語 対義語 多義語」をやりました。
教科書の載っている類義語の例で ?机の隅 と、?机の角 の使い分けを説明しようというタスクがあります。



生徒は皆、ものすごく真剣で、普段、なかなか手が上がらないような生徒も、他の生徒の発言がまどろっこしくて、じれったくなったのか、数人から自発的に発表が聞けました。
「自分の中では、分かるんだけど、他の人が納得してくれるような言葉を思いつかない」・・・・その時の皆の悩ましげな表情は、丁度、靴の上から掻いている、あの表情だったのです。


分かりそういて、でも100%スッキリしたというわけでもない、というレベルが一番生徒の関心を引くようです。
こういう日常に即した問題は、成績の良し悪しに関わらず、皆が参加でき、思わぬところから「ビンゴ!」が出たりして、とっても楽しいです。



ちなみに、?机の隅 は視点が机の上にあって、机の上から出ることはありません。
?机の角 といったら、視点は机の外にあります。だから、机の外から机の90度の角度を指差している姿を想像してください。
同じように、「教室の隅に集まってください」といわれたら、教室から外には出る人はいませんよね。

多義語でも、珍答続出でした。また明日紹介します。