意見文

直近の三年生の国語では『意見文を書く』という単元を扱いました。
要は、作文を書いてもらったんですが、意外に(といっちゃあ失礼ですが)面白い内容のものが多くて、嬉しく思いました。


テーマを「学校生活の中で、不都合・不自然・不便に感じている点」に絞って、各々の意見を書いてもらいました。
書き方にはルールがあって、まずは、自分の主張したいことが、判りやすく書いてあること。その根拠や具体例があること。異なった立場からの意見が書いてあること(予想される反論のこと)。異なった立場の意見に対する解決策が書いてあること。以上四点と、400文字以上800文字以内という文字数指定が与えてあります。



面白かった例で「自転車通学をするときに、ヘルメット着用の義務は止めるべきだ」というのがありました。
安全のためというなら、どうして中学生だけの義務なんだ?高校生や大人だって事故に遭うのだから、全員着用にするなら話はわかる。ヘルメット着用で、命が救われる例はあったのか?など、けっこう本質をつく意見が書かれていました。



「図書館の本を新しくすべきだ」という意見にも、納得させられました。
いつの時代に書かれた内容か分からないような古い本ばかりで、生徒はますます図書館から足が遠のく。新しい本を入れれば、本に親しみを持つ生徒も増えるはずた。問題点は、お金がかかるという点だが、市の図書館から借りてくるという方策で、その問題をクリアするという意見。なかなか良い考えだと思いませんか?


他には、校庭を芝生にすべきだとか、教室内の環境整備(エアコン設置)をすべきだとか、黒板のかわりにホワイトボードにすべきだとか、概ね住環境に関わることの意見が多かったのが印象的。
ついで多かったのが、服装のこと。副教科のテストを廃止するべしという意見を持つ生徒も数人いました。



義務教育を九年間受けてきて、そろそろ自分たちがどういう(劣悪な)環境に身を置かされてきたかということが見えてきたみたい。
作文を読みながら、
「あんたたちも、大人になったねえ」
と、つぶやいていました。
昔と比べて、だいぶ意味の通った作文ができるようになりました。