美しい部屋

先日図書館で、「美しい部屋」というインテリア雑誌を借りてきました。
ご存じない方のために。
昭和50年代、主婦の間でインテリアに対する関心が高まってきた時期がありました。
カントリースタイルとかいう布を多用したチープでおしゃれかわいいインテリアがもてはやされておりました。
確かに、部屋の雰囲気って、布使い一つで替わります。
いってみれば、読者モデルのハシリの雑誌でした。
「我こそは」の読者が、自分の部屋の工夫や配置や手作りの小物やペイントした家具などを紙面で紹介してもらうという雑誌でした。



これは実は、お金に余裕のない若い世代で、インテリアに興味を持つ人にはとても参考になったと思います。
大体、家自体が社宅とか、古い日本家屋とか、一昔前なら「おしゃれな設えとは遠い」と思われていた条件のもとでのインテリアでしたから。
私も新婚当初はこの雑誌にしばしば目を通したものです。社宅住まいでしたから、家の壁や柱を傷つけずに部屋の様子を変える方法とか、小さなキッチンの使い方とか、いろいろ参考になりました。



「美しい部屋」と競合する雑誌がいくつかあったと思います。
たしか「私の部屋」(?)とか「プラスワンリビング」とか。
いつの間にか「私の部屋」(?)を見なくなったけど、まだ刊行されているのかな?
そして、今日の話題の「美しい部屋」。
一通り雑誌を読んで、何気なく最後のページを見ると・・・
「美しい部屋」は本号をもって休刊となります。
の文字が書かれているではありませんか。
2007年10月号、173冊目の休刊です。



私は熱心な読者ではなく、(ごめんなさいですが・・・・)この雑誌を買ったことは一度もありませんが、確かに図書館ではしばしば借りさせていただいた馴染み深い雑誌でした。
それが、うっかりしたことに、休刊から2年以上たって初めてその事実を知ったという始末。


なんだかしんみりした気持ちになって、もう一回ゆっくり雑誌を見ようと思いました。